シチダンカ

2023-05-06

梅雨の時期になると、あちこちでアジサイ(紫陽花)が目にとまります。梅雨の時期に関係なく目立つ植物ではありますが、梅雨と言えばアジサイという感じがします。
一言でアジサイといっても多くの種類があります。実は日本のガクアジサイが原産で、それが海外に出て品種改良されたのがまた戻ってきているという状態のようです。もちろん、すべてがすべて日本原産のわけではなく、柏葉アジサイなんかは、「柏葉」という日本風な名前を持っているのに、北米原産なんですと。奥が深い。

さてはて、日本から西洋諸国へ渡ったアジサイと聞いて思いつくのが、シーボルトです。シーボルトといえば、江戸時代の蘭学教育で有名ですが、博物学者としての側面も持っているのです。
 シーボルト-Wikipedia
タイトルにある「シチダンカ(七段花)」は、シーボルト著作である「日本植物誌」でHortensia serrate var.serrata f.proliferaとして紹介されたものの、それ以後発見されず存在が疑問視されていたアジサイです。1959年に六甲山で偶然発見されて、挿し木などで増やされて今に至ります。

セイヨウアジサイに比べると勢いが弱いのですが、10年ほど育てているとそれなりの樹勢をもつようになり、毎年、綺麗な花(というか、ガクか?)を咲かせてくれるようになりました。小柄でいい感じですが、隣に植えたセイヨウアジサイの勢いに負けそうで、メンテナンスが欠かせません。