天狗さし
桂米朝師匠の落語ネタに「天狗さし」があります。
今は昔、京都五条に「念仏さし」を売っているお店があったといいます。お寺のそばにある竹林は毎日のようにお経(念仏)を聞いていてご利益がありそうということで、その竹で作った「ものさし」を「念仏さし」といったという説があります。(「念仏さし」については諸説あり)
さて主人公の男、ちょっと変わった男で、とある商売でお金儲けをしようとご隠居のところに相談に行きます。男が「天すき屋」をやろうとしていると言うと、ご隠居「天すきとは何や?」。男は「天狗のすきやき」という妙な飲食商売を答えます。相談とはそのメイン具材となる「天狗はどこにいるか?」ということ。困ったご隠居、「天狗といえば鞍馬山」と答えたので、男はトリモチを付けた青竹をもって鞍馬山に天狗を捕まえに…。
というわけで、雪の降る中、天すき用の天狗を捕まえに鞍馬山へ。
山門から九十九折の坂を登って本殿へ。坂はアイスバーン状態で滑る滑る。天狗が着地の時に滑って頭をぶつけて倒れていないか、目を皿にして探します。
本殿をぬけて、奥の院へ向かう道もアイスバーン。少し道をそれると雪がさくさく。天狗、凍ってないかな。
残念ながら、天すきの具材はどこにも見当たりませんでした。
落語のオチは、桂米朝師匠の「天狗さし」をどうぞお聞きください。
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