羊肉考

肉が好きです。一昔前までは、質より量でしたが、最近は量より質を重視するようになりました。
さて、そんな肉ですが、最近はラム(羊)を食べることが多いです。何かの本で、「一番美味しいのは羊肉」と書いてあったので気にしていたのですが、コストコで羊肉を見つけたので、買ってみたところ確かにこれは美味しい! というわけで、ちょくちょく食べるようになりました。
今までの生活の中で羊肉を食べることがなかったので、牛肉や鶏肉に比べると匂いを感じることもありますが、牛肉だって焼いたら強烈な匂いがするので、要は慣れの問題です。
日本では、とろけるようなサシ(脂身)が入った牛肉、霜降り信仰が根強いですが、これって意外や意外、日本や中国といった一部の国の特有の好みだそうです。一方、西洋では赤身の肉をガシガシ食ってるイメージがありますが、食の好みも世界的になっていて、西洋でも霜降りが人気になってますし、日本でも赤身肉が人気になっているので、どちらとも言えませんなぁ。一時ブームになった肉丼なんて、霜降りだとご飯の温かさで溶けて脂まみれで食べれなさそう(食べたことないからよくわからんけど)。

さて、世界の食肉事情に目を向けてみましょう。
調べてみたところ、世界の食肉生産量は、鶏肉、豚肉、牛肉がそのほとんどを占めていて、近年では鶏肉の増加が著しいです。
・2010年の食肉生産量 トップ3
 鶏肉 8658万トン 
 豚肉 10937万トン
 牛肉 6428万トン
・2017年の食肉生産量 トップ3 独立行政法人 農畜産業振興機構
 鶏肉 11824万トン
 豚肉 11702万トン
 牛肉 6951万トン
鶏肉が増えているのは、宗教的な禁忌に起因していると考えられます。イスラム教は豚肉を禁忌とし、ヒンドゥー教は牛肉を禁忌としていますが、鶏肉を禁忌とする宗教は聞いたことがありません。もちろん、肉食自体を禁忌とすることもありますし、鶏肉を禁忌とする宗教もあるかもしれないです(世界は広い!)。しかしながら、宗教的な禁忌が食肉生産量に影響を及ぼすと考えると、羊肉を禁忌とする宗教も聞いたことがないので、これから伸びてくるかもしれません。

実際、世界的に見ても羊肉をごちそうととらえている国は多いです。日本の宮中晩餐会でも羊肉が提供されたりしていますし、シルクロード関連の書籍や映像を見ていると、お祭り時に羊肉を食べていることがよくあります。お祭りの時に食べてる羊肉、めっちゃ美味しそう! 特に、一匹丸まるを、血の一滴も無駄にしないように調理する様子を見ると、「これこそ、御馳走」と感じます。生活に根差した食文化を急に変えるのはとても難しいですが、何事も「慣れ」です。さぁ、来るべき羊肉文化に向けて、羊肉を食卓に取り入れましょう!
(羊肉は取扱高が少ないからだと思うのだけど、高いんだよなー。取り扱いが増えたら、もうちょっと安くなるかなー。)

おろかな日々

Posted by mattsun