ネズラ1964
映画好き(映画館好き?)は前のエントリーで書いたのでそれでよしとして、しばらく映画に行けてなかった反動で、怒涛の2週連続4本見です。まずは京都みなみ会館で「ネズラ1964」です。以下、ネタバレ要素ありにつき、知りたくない人は回れ右で。
(ここから、公式サイトより)
『大群獣ネズラ』は「ガメラシリーズ」や「大魔神」以前、1964年に公開が予定された大映特撮怪獣映画の第1弾となるはずだった作品です。1963年秋に撮影が始まり、「実際の生きたネズミをミニチュアの中に置き、巨大な怪獣に見せかける」という凄まじい方法で撮影されましたが、災難がおきました。ノミ、ダニの大量発生で大パニック! スタッフはガスマスクで撮影するなど対策をとりましたが、近隣住民のクレームにより、保健所が撮影禁止を勧告、ネズラ撮影は中止され、宣伝用のスチル写真と小規模のフィルムを幾つか残したまま映画は幻と消えてしまったのでした。しかし翌年、大映はネズラの失敗にもめげず新たに怪獣映画を企画し大成功に至りました。それが『大怪獣ガメラ』なのです。
『ネズラ1964』はそんな『大群獣ネズラ』の製作奮闘記をモチーフに描きます。特撮に本物のネズミを使用したことでの苦悩や挫折、そして後の『大怪獣ガメラ』制作の奇跡へと繋がる物語です。株式会社KADOKAWA(旧・大映)企画協力のもと、1963年から1964年当時の背景を徹底的にリサーチ。『ネズラ』を最後まで諦めなかった、当時の特技監督やスタッフに敬意を払い、この作品を制作することを決意いたしました。
(ここまで、公式サイトより)
まずこの映画は怪獣映画ではなく、怪獣映画を作るドキュメント映画です。タイトルからして怪獣映画かと思いそうですが(実際、思ってた)、ドキュメンタリーなのです。どこまでがフィクションで、どこからがノンフィクションなのか、見ていて非常に悩ましい映画だったのですが、二足歩行型爬虫類怪獣に負けない怪獣映画を作ろうとした映画人の夢の跡とその気持ちがよーくわかります。着ぐるみやギニョールじゃなくて、ホンモノを使うことで迫力のある画を撮りたかったんだろうなぁ。今まさにSFVが花開こうという時代、VFXなんてまだまだ先の未来、光学合成こそが命を吹き込む時代があったからこそ、現在のVFX(というかCG)があるんだよなー、と一人悦に入ったりしてます。
赤銀宇宙人へと続くテレビ番組の番宣役に佐野史郎と古谷敏が出演していたり、主題歌「ネズラマーチ」は、「宇宙怪獣ガメラ」平和星人キララことマッハ文朱が歌う「愛は未来へ・・・」っぽさ全開だったり、思うところがいっぱい。平和星人が抗議団体の団長とはねぇ! 2019年末の京都怪獣映画祭NIGHT8にも行っていたので生歌を聞きましたが、出演オファーがあったのは、京都怪獣映画祭のゲスト出演があったからじゃない? とか思ってしまいますわ。横川寛人監督も京都怪獣映画祭に来てましたし…。
エンディングテーマ「大群獣ネズラ」は渡辺宙明と串田アキラのタッグ。この二人が組むと、スーパー戦隊だったり宇宙刑事だったりしますが、いろいろと混ぜこぜでもう何が何だか!(誉め言葉)
次はぜひ、怪獣映画としての「大群獣ネズラ」の撮影を・・・!
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