生産技術って何すんの?
とある会社に採用されて、生産技術を業務とする部署に配属されたぼくですが、前も後ろも右も左も分からないぼくに先輩が教えてくれた「生産技術」とは、一言でいえば「設計と製造の橋渡し役」でした。
もっと端的に言うと、「プラモデルの取説(作り方)」を作る人。なるほど、これは分かりやすい!
モノを作って売るには、大雑把に
企画 → 設計 → 製造 → 販売 → 企画 → ・・・
のようなサイクルの中で多くの人がかかわり、それぞれの分野で様々な技術を駆使します。メーカーで「技術」というと、設計をして図面を書いて…をイメージしてしまいがちです。実際、学生の頃は、技術者=設計者・開発者というイメージを描いていましたし、友人たちに聞いても技術=設計・開発と思っていたようです。ところがどっこい、モノづくりに関して「”生産”技術」という分野があったのです!
で、生産技術者「プラモデルの取説(作り方)」を作る人の話です。
設計技術者が描いた図面を製造現場に持って行っただけでは製品は作れません。もちろん、腕と勘のいい職人とそれなりの材料があれば、パパっと試作品くらいは作ってくれそうですが、売るための製品となるとそうはいきません。同じモノを効率よく同じクオリティで作る近道は、手順や段取りをそろえることです。作るたびにこれらが違っていたら効率も悪いし、出来栄えにも差が出てくることも容易に想像できます。他にも、使う道具を決めたり、作業者の力量もそろえておくと作業効率があがります。
いわゆる「4M」や「5M」、「5M+1E」と言われる要素ですが、これらを準備して、実際に活用できるようにする、つまり、「どうやってモノを作るか」を考えて実行するのが生産技術の大きな役割の一つと言えると思います。
(最近は作業者の力量をそろえるのではなく、力量がない作業者でも作ることができるようにしておくのが潮流のようです。一昔前は職人的気質と技量で日本のモノづくりは成り立っていまっしたが、今はISO(国際標準化機構、International Organization for Standardization)が許してくれません。そのあたりは、また別の機会に。)
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