本の雑誌 2023年12月 拍子木くしゃみ号

1月号も出てますが、12月号の感想。

特集は「出版と文房具」。

出版と文房具と文房具。どちらも「紙」を扱うところに共通点があるように思いますが、果たしてその真意は。

と、それっぽいことを書いてみましたが、どこまで行っても紙が廃れることはないと思うのです。紙が廃れず溢れているので、文房具もずっと溢れ続けています。どちらかと言うと、文房具は溢れるどころか、溢れ返っているんじゃないでしょうか。毎年毎年、新しい文房具が開発され、文房具沼にどっぷりと嵌まる人も多いとか。

我が身を振り返ると、紙文化からは抜け出せないので、身の回りは文房具だらけです。字を書くのも絵を描くのも、あくまで紙とペンが主体です。文書の下書きも、図面のポンチ絵も、紙とペンです。清書するときはPCを使いますが…。

マクルーハン(メディア論)の研究によると、反射光は人を論理思考にし、透過光は人を感情思考にするのだとか。これによるなら、紙の本を読んだり映画館で映画を観ている時は論理的な思考になり、Kindleで本を読んだりパソコンやスマホで映画を観ている時は感情的な思考になっているハズです。

なるほどー。モニターで見るよりも、紙で見た方が内容がスッと入ってきて、誤記などを見つける機会も多いのはその辺りが影響してるのかも。資料を作って、「よし、できた!」と勢いこんで印刷したのに、パッと見ただけで誤記を見つけた、なんてザラですものね。慣れの問題かと思っていましたが、本当に何か思考の違いが脳で発生しているのか、はたまた慣れきったら紙もモニタも同じなのか。興味深い! この答えが出るのは何年も先の話でしょう。

出版業界も今や原稿用紙に書いてFAXで送る人はほぼ皆無でしょう。多くの人がパソコンで書いてメールで送ってるでしょうし、中には口頭筆記の作者もいるやも知れません。すごい時代になったもんだ。