8日で死んだ怪獣の12日の物語

2023-05-01

不要不急の外出を控え、自粛生活真っただ中のコロナ禍です。
自粛の要請先が、科学的根拠よりも利権や感情によって采配されているあたりが日本的国家思想ですが、自粛先に指定されてしまった側からしたら、それはもうたまらないです。そんな中、映画館で映画を見るのですが、観客が2~3人の状態であることを鑑みると、いろいろと考えてしまいます。

で、8日で死んだ怪獣の12日の物語です。例によって、ネタバレ要素ありにつき、知りたくない人は回れ右で。

(ここから、公式サイトより)
通販サイトでコロナと戦ってくれるというカプセル怪獣を買ったサトウタクミ(斎藤工)。毎日怪獣の成長を配信しているタクミの元には、通販で宇宙人を買ったという後輩の丸戸のん(のん)や、コロナの影響で無職になってしまった先輩のオカモトソウ(武井壮)など、色々な人から連絡がくる。日に日に怪獣は成長していくが、どうもYouTuberもえかす(穂志もえか)が育てる怪獣とは種類が違うようだ。怪獣に詳しい知り合いの樋口監督(樋口真嗣)にノウハウを聞きながら、日々怪獣を育てていくタクミ。果たしてタクミはきちんと怪獣を育てることができるのか? そして、この怪獣はコロナをやっつけてくれるのか?
(ここまで、公式サイトより)

怪獣や宇宙人が実在するという設定と、現実に起きていることが重なって、映画を見ながら今はどちらの世界にいるのだろう? と頭の中が溶け合うのですが、コロナ禍の今を撮影しながら、悲観のところ、笑えるところ、よくわからないところ、関心するところ、かわいいところ(のんさん)がつながって、一つの世界が造られています。
5人(+α)の出演者が、ほぼ全編リモートで撮影に挑んだという、ありそうでなかった、すごく意欲的な作品です。映画って撮り方でなんでもできるんだなぁ! と改めて感心させられました。
リモート会議やオンライン飲み会をやっているところを、PC目線で動画撮影して繋げたら、それはそれで一大スペクタクルになるんじゃないでしょうか。そういえば、ぼくが中学の時に面白い先生がいて、先生が学生時代に家飲みをするときに、マイクを仕込んでこっそり会話を録音して、あとからみんなで聞いて大笑いした、という話を教えてもらったのだけど(授業1時間つぶして、録音を聞かせてくれた)、それに似たものがあるかも。

メイキングもおもろい!