ファーストミッション

2023年9月末をもって閉館してしまった京都みなみ会館ですが、閉館告知から閉館日まで、相変わらず気になる映画が多かったです。とても閉館するような映画館とは思えないような、最後まで京都みなみ会館らしさで突っ走る上映作品が目白押しでした。
それにしても、今はエンターテイメントがあまりにも多いので、ありとあらゆるエンターテイメントが不況になっています。そりゃ、人口は増えないのにエンターテイメントの数が増えたらパイの取り合いですから。さらにはコスパだ、タイパだと言い出したら、映画館は廃れる一方です。映画館で鑑賞するって、とても贅沢な時間だと思います。

さて、「ファーストミッション」の話。サモ・ハン・キンポーとジャッキー・チェン(とユン・ピョウ)の香港映画ではなく、コロナ禍の日本で撮影された邦画の方です。(香港映画の方の「ファーストミッション」も面白いですけどね!)
【公式】2022年5月6日公開!アクション映画 ファーストミッション -FIRST・MISSION- ホームページ (hayate510ms.jp)
—公式サイトより
古の時代から千葉・船橋の地を守ってきた廣瀬一族。
その末裔である兄妹の両親は早くに他界し、兄(HAYATE)は妹(小玉百夏)を大切に育て、二人で稽古に励んでいた。

そんなある日、悪の組織「コロナ」が出現。バイオテロ計画で船橋の平和が脅かされることになる。ここはヒーローである廣瀬兄妹の出番。ところが、兄は深傷を負ったことによって任務に向かうことができず、妹は未だに任務に出たことがない。

諦めかけたそのとき……最愛の妹が立ち上がり、任務遂行を兄に誓う!
たった一人での無謀にも思える「ファーストミッション」。果たして、船橋の平和を守ることはできるのか!?

大切なものを守るため! 強敵集団をぶっとばせ! ヒーローはすぐそばに!!

というわけで、いつもどおりネタバレNGの方は回れ右でお願いします。


とても面白い作り方になっていまして、「おぉ、なるほどなあ!」という仕掛けが満載な撮影方法です。一度で二度美味しい作品に仕上がってます。なるほど、この発想はなかった!
内容についても、小ネタ・大ネタを撒き散らかした感じで、どう回収すればいいのやら。むしろ回収を考えずに突っ走った状態で、どこからどう突っ込めばいいのか、見終わった帰り道も頭の中がグラングランしていました。

お金をかけない(ハリウッドの超大作のような放漫なお金のかけ方、という意味で)、多様性を考える、娯楽に仕上げる、そんな美味しい作品です。