本の雑誌2023年9月 みたらし見参号

特集は「平凡社は本当に平凡なのか?」。

さて買って3日で読み終えると言う速読を発揮したものの、ここまで感想を引っ張ったのは、本の内容があまりにも平凡だったから、と言う訳ではありません。何を書こうか悩んでいるうちに月日が経ったと言い訳しておきます。
どこをどう読んでも切り取っても考えても、平凡な出版社ではない平凡社ですが、読めばその理由がたちまち白日の下に。別に隠していた訳でもないと思いますが、いい意味でコンプライアンンスの「コ」の字もなかった頃のお話であり、本を好きな人が、自分の好きなコトのために、自分で本を作る時代があったのだと感じさせられます。
好きなコトを好きなようにやって、しかも好きな時に好きなだけ、家に帰るも会社にいるも自分次第、というのは究極の理想的な仕事のやりかたかもしれません。ノリにノッてるときは家との往復すら面倒ですし、そのままいつまでもやり続けたい、という気持ちとは裏腹に、コンプライアンス重視の昨今は無理やりにでも尻切れさせられるので、逆に気持ちを維持するのが難しい、という側面もあって…。一方で、ノッてないときは何をやってもダメで、そんな時は家から一歩も出たくないので、気分が変わるまでひたすら家にこもる(でも本屋とホームセンターには行く)。
こんな生活が理想ですが、それはそれで気持ちの浮き沈みが激しぎて乗り物酔いならぬ、波酔いしそうです。